瀬戸内海──
日本屈指の多島美が広がるこの海域で、hscのメンバー向けに初めて開催した「瀬戸内クルージング」。
普段は相模湾で活動されているメンバーの方々が、“いつもとは違う海”で新しい体験を求めて集まりました。
海が好きで、セーリング経験もさまざま。
「もっと航海の世界を広げたい」「景色の良い場所でゆったり帆走したい」
そんな思いを胸に参加された方々が、特別な3日間を過ごすことになりました。
今回のクルージングは第一部・第二部に分かれて実施。
それぞれの“ゆったり冒険”をレポートします。
**【第1部】
潮風に導かれ、大三島と弓削島へ。
瀬戸内の魅力を走り抜けた3日間**

■ 初日は新居浜からスタート
朝のマリーナには爽やかな日差し。
前日の強風の名残でやや波はあるものの、空はすっきりと晴れわたり、気持ちの良い幕開けです。
経験豊富なメンバーも、最近セーリングを始めた方も、
「初めての瀬戸内はどんな景色だろう」と少しワクワクした表情で出航しました。

■ 能島へ──波を切って進む機走の時間
初日はコンディションを見て機走を選択。
目指すは村上海賊の本拠地として知られる能島にある「水軍レストラン」。

ここでは近海で獲れた海の幸を堪能。

名物の魚料理は、瀬戸内海の海の香りがそのまま伝わる味わいで、
早起きをした航海の疲れを癒してくれます!
食事が済んだら、潮の止まる時間を見計らって能島を通過。
ここが今回のクルージングで最も流れが速い場所になります。

■ 大三島で迎える“豪華な夜”
能島をぬけた艇は順調に大三島を目指します。

大三島は桟橋がとっても豪華です。

本日はここで一泊。
宿泊は旅館紺玉さん。夕食は豪華そのもの。

瀬戸内の恵みをふんだんに使った料理がテーブルいっぱいに並び、
旅の夜が一気に華やぎました。
■ 翌朝は大山祇神社へ参拝
山の神と大海原の神である大山積大神が祀られている大山祇神社。

シンと冷えた朝の空気の中、静かな参道を歩くと、旅の安全や今後の航海への気持ちが自然と整っていきます。
さあ、本日の航海に出発です。
■ 風が吹いた瞬間、我々は“セーラー”になる
この日の目的地は弓削島。
大三島をぐるっと周ると、途中で良い風が入り、セールを上げると大きくヒール!

メンバーの表情が一気に「セーラーの顔」になる瞬間でした。
途中立ち寄った岩城島では、名物「レモンポーク丼」を。

柔らかな豚肉とほんのり香るレモンの相性が抜群で、
「これは癖になる味…」と大好評でした。
■ 弓削島に到着。海の駅の快適さに感動
弓削の海の駅は設備が整い、ゆったり過ごせる最高の環境。

夕食は人気店「彩」へ。名物の“永久の豆腐”に心を奪われ、持って帰りたい!という声も。


美味しい料理とお酒を楽しみ、夜は更けていきました。
■ 最終日の早朝散策
旅の締めくくりは、弓削島の町歩き。
美しい砂浜や弓削神社を散策すると、小さな港町の穏やかな魅力があちこちに。


そして帰り道も良い風に恵まれ、伸びやかなセーリングで新居浜へ戻りました。

さらに、マリーナに戻った後は帰りの飛行機まで時間があったので、今治城にも寄り道。

こうして第1部は大満足のフィナーレを迎えました。
**【第2部】
ここからは第2部のスタート。
初参加のメンバーも多く、皆さん「どんな海なんだろう」と期待いっぱいで乗船します。

■ 初日は“湖のような瀬戸内”
快晴、そして風ゼロ。
波のない瀬戸内らしい、鏡のような海面。
機走で能島へ向かいながら、みなさんは瀬戸内の独特の静けさを楽しんでいました。

能島では到着が早かったこともあり、村上海賊ミュージアムを見学。
歴史の奥行きを知ることで、同じ海がまた違う色を帯びて見えてきます。

■ 名物「10ノットの激流で育った真鯛」
昼食は第一部に続き「水軍レストラン」。

瀬戸内の激しい潮で育った真鯛の弾力と甘みは圧巻で、
「これは素晴らしい!」と盛り上がるほどの人気でした。
■ 大三島の“みかんのお酒”に出会う
潮流が緩む瞬間を狙って能島を通過し、大三島へ。



第一部で発見したワイナリーで、今回は“みかんのお酒”を購入。
柑橘の酸味が口にふわっと広がる、不思議でくせになる味わい。

宿で開けて楽しむひとときは、旅ならではの贅沢です。
夕食はこの日も超豪華。
瀬戸内の食材はどれも優しく、深みがあり、食卓に笑顔が絶えませんでした。

■ 翌朝も参拝からスタート
大山祇神社で旅の安全を祈願し、さらに樹齢3000年の大楠「生樹の御門」へ。
自然のスケールに圧倒され、生命のエネルギーをもらう事が出来たような時間でした。

■ 風が吹いた瞬間、我々は“セーラー”のフリをする
風がなく、海はまるで湖。

途中でふっと風が入り、セールを上げて“セーリングのフリ”(笑)を楽しみつつ岩城島へ。


到着してみると、なんといつものお店が定休日!
しかし急きょ見つけた「よし正」さんが大当たり。

ラーメンとレモンポーク丼が人気で「むしろラッキーだったかも」という声も聞こえてきました。
島の売店で買ったレモンケーキも大当たり!

美味しいものとの出会いがクルージングの一番の醍醐味かもしれません(笑)
■ 弓削で迎える、美しい夕暮れ
岩城を出発すると、弓削島まではあっという間。
素敵な海の駅でゆったり休憩をします。

夕暮れの空は見事なオレンジとブルーのコントラスト。瀬戸内の静かな夕暮れは圧倒的な美しさです

夕食は今回も「彩」。

大人気の豆腐は持ち帰って宿でワインと合わせる方もいて、
“瀬戸内の夜の楽しみ方”がどんどん発展していきます。
■ 最終日の朝は、豆腐アレンジからスタート

時間の関係で、出発してから艇の上で朝ごはん。余った豆腐で即興で作った「マカロニサラダサンド」が驚きの美味しさで、「さすがの現場力!」という声も

その後は穏やかな海を機帆走し、新居浜へ戻りました。

**瀬戸内クルージングがくれたもの
● ハッピネス
瀬戸内の穏やかな景色。
島ごとに違う文化や味わい。
日常から少し離れて、心がゆっくり満たされていく時間がありました。
● ソーシャル
協力し合い、同じ海を共有し、同じテーブルを囲む。
そこに生まれるコミュニティの心地よさは、hscならではの価値です。
● チャレンジ
初めての海域、普段とは違う風と潮。
小さな挑戦を積み重ねることで、「もっと航海を楽しみたい」という気持ちが広がりました。
**これからも、hscは
“海の楽しみを広げる旅”をつくっていきます。**
瀬戸内クルージングにご参加いただいた皆さま、
そしてこれから参加を検討されている皆さまへ。
海は、行くたびに新しい景色、新しい出会い、新しい物語を見せてくれます。
hscはこれからも、メンバーの皆さまがより豊かに、より自由に海を楽しめるよう、
魅力的なツアーやスクールを提供していきます。
次の海で、またお会いしましょう。
素晴らしいクルージングをありがとうございました。

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