8 タクティクス=ポジショニングの技巧
content by Ben Tan
Reviewed by Jacob Palm and Lock Hong Kit
スタート前 レースエリアに向かいながら、周囲を見ておく。雲が教えてくれているのは何か? 潮流はどちらの方向に流れているか? 天気予報、天気図、衛星画像の情報を、現場の情報と関連づけて評価する必要がある。
レースエリアで
1.自分自身を奮起させ、硬直した筋肉を緩めるために、3分間をハイクアウト、ウォーミングアップのためのタックに使う。
2.下マーク周辺の潮流を確認する。
3.次に上マークまで上りながら風のパターンを記録する。上マークへの針路だけでなく、タックするごとにリフトとヘッダーをコンパスで確認する。また、シフトの時間を測り、頻度と規則性を見ておく。どのくらい深くまでシフトやブローの中に入れば、風が落ち着くか試してみる。リフトとヘッダーと同調できるまでシフトの中で練習する。もし、風がオフショアの風でベンドしている、あるいはシーブリーズを形成する漸進的シフトがあると疑られる時には、その中をセイリングして確認してみることだ。つまり、あなたが感じた疑念や、シフトやベンドについてのセオリーを確認しておくのだ。
4.自分と同じくらいのスピードをもつ練習相手がいれば、スピード・テストに少し時間を割こう。セイルをできる限りベストな状態にセットし、練習相手と合わせて走りスピードが出ているか確認する。スピードが十分出ていればそのセイルセッティングを覚えておく。もしも、十分でなければ再びセイルをトリムする。たとえうまくいかなくとも、レースはまだスタートしていないのだから、心配しすぎたり、うろたえたりしないことだ。5.この段階でトレーニングパートナーと一緒にできることに「スプリット・ペア」がある。これはクロスタックのことで、一定の時間、たとえば3−5分間、互いに反対タックでセイリングし、その後タックして互いに向かってセイリングする。もし時間に余裕があり、かつコースが小さければ、タックする前にレイラインまでセイリングしてみる。もし一方のボートが他よりも圧倒的に速い場合、そのボートの取ったサイドをセイリングするのがよいだろう。ただし、コンディションは変化することは忘れないこと。時間があればスタート地点に戻ってサイドを替え、再度スプリット・タックを行う。
6.上マークに到達したらマークの周りの潮流を観察する。休憩をとり、その間、ハイキングに使う筋肉に注意を払いながら一連のストレッチングを行う。
7.アップウィンド・レグをテストする時、特に軽風の場合には、時間を計ることを忘れてはならない。スタート地点に戻る途中、波に乗り「波に合わせるための調整」を行う。
8.予告信号に間に合うように、望ましくは数分間の余裕を持ってスタートラインのスターボード側に戻る。予告信号を待っている間に:
* 飲み物を飲み、必要ならばトイレを済ませておく。
* 全てのマークについて針路を確認し、頭の中でマークの順番を一巡しておく。トップレベルのレースでも、マーク回航を間違えることは珍しくない。
* 潮流を再度確認し、前見たものと変化がないことを確かめる。スタートラインからの潮流の方向には特に注意を払うこと。なぜなら、これがスタート時の戦略を立てるヒントになるからだ。