3 ビート、リーチ、ランにおける直線スピード
content by Rod Dawson/reviewed by Lock Hong
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プレーニングこそが下りレグで速く走るための鍵である。より多くの波を多く捉えて波の上に長くとどまる者、そして次の波を素早く見つける者こそが、リーチならびにランでの勝者となる。リーチで速く走るための要素は以下の通り。
* ボートをフラット、あるいはおおむねフラットに保つ
* 波に乗る
*ウィービング(縫うように走る)
ボートをフラットに保つ
ヒールしているボートは、ガストが入った時にブローチング(コントロールを失う)しやすい傾向がある。一方、ボートがフラットであればより風を活かして、ガストの度に大きく前に進むことができる。
リーチングでは、ラダ−はブレーキに他ならないので、体重でヒールをコントロールして中立のヘルムを達成する。ハイキング・ストラップが上りの時と同じ長さでは、お尻を水中に引きずることになるだろう。ストラップが調整可能ならきつくするか、体を後ろに傾けることでたるみを取り除く。
風の強さ、波の大きさ、そしてボートをプレーニングさせるかどうかによって、前方に乗るか後方に乗るか決まる。前方と後方を交互に練習する。風が弱まってプレーニングを止める時は前に乗り、。ガストが入ってプレーニングを始める時は後ろに乗る。
メインシートをメインシートブロックから、あるいは直接前のブームブロックからつかんで継続的にセイルをトリムし、ガストや波でヒールするのを防ぐ。
ブームブロックからつかむ方が、特に軽風の場合セイルプレッシャーを感じやすくなり、上半身がガストや波により反応しやすくなる。テルテールを見ながらセイルをトリムするが、風が強い時にはメインシートを緩めることをためらってはならない。
ガストが入った場合には、できるだけ素早くベアしてボートをフラットにするようにステアリングする。さもないとボートはヒールしてしまい、ベアするのがより難しくなる。
プレーニングに感謝しよう!
水に浮いたボートはその重量に等しい水を排水する。ボートが進む時には、多くの水を脇に押しやらなくてはならないから、バウ、クォーター、スターンに波が生ずる。これが「排水量型」と呼ばれる航行だ。
スピードが増すにつれて、形成される波(造波)は大きくなり、船体は自らのバウとスターンの波につかまってしまい、バウの波の斜面を乗り越えられなくなってしまう。この排水量型モードでは「終端速度」は、ハルの水線長の関数(ハル・スピード〈knots〉=1.32√L、Lは水線長〈feet〉)で計算できる。レーザーの水線長は3.81mだから、ハル・スピードは5ノット以下ということになるのだ!
しかし、ありがたいことに、風が強くなるとレーザーは排水量モードを脱してプレーニング(滑走)を始めることができる。相対的にフラットなハルの形のおかげで、ハルは水面をかすめるように走ることができ、わずかな量の水しか押しのけなくなる。そして、排水量型の航行から解き放たれるのだ。速くプレーニングするほど、ハルはより高く水中から持ち上げられ、接水面とそれに相当する表面摩擦効力はより少なくなる。
サーフィング
常にプレーニングすることを目指す。波を捉えるためには、捉えやすい波の風下に位置し、バウが波のスロープを斜めに下るように向ける。限界的なプレーニング・コンディション(たとえば波が小さく、風も弱い時など)では、バウをさらに波の谷に向けるようにする。波でボートが押し上げられはじめたら(波に乗りはじめたら)、体重を外に投げ出しながらセイルを一回パンピング(メインシートを素早く引いてセイルをあおる)し、その後で体を戻してボートが止まらないようにする。
いったんプレーニングを始めたら、できる限り長く波に乗る。同時にセイルへの圧力を維持するために、ボートがスローダウンしたらラフィングしてシートを引き込む。そして快調にプレーニングしている時には、ベアして風下に向かう。
今乗っている波を下りる前に、次に乗るよい波を探しておこう。
ウィービング
ウィービングでは、次のマークに向かってガストではベア、ラルではラフしながら曲がりくねったコース取りをする(図3-7)。ガストがあるコンディションでは、ウィービングの方が真直ぐ進むよりも次のマークに早く着く。なぜなら――
*ガストとは、風下に向かう速い空気の塊だ。ガストでベアしてボートを風下に向けることによって、より長く強い風(圧)の中にとどまることができる。
*ベアすることで、ボートはよりフラットになり、風が強い場合にはより速く走ることができる。
*ラルでは、より高い(上った)コースをとることでセイルのプレッシャーが維持でき、よりいっそうスピードが得られる。より高いコースはまた、次のブローにボートを近づけることにもなる。
軽風あるいは中風のコンディションでは、ガストは風下に向かって落としていくチャンスである。そして強風では、ラルは高くセイリングするチャンスとなる。

図3-7 ウィービング ガストでベアし、ラルで上る。ガストは風下に移動してくることに注意
軽風のリーチング
軽風ではプレーニングは不可能だから、少しヒールさせて体重を前に置くことで、スターンを水から持ち上げて接水面を減らす。これによってドラッグ(抵抗)が最小化する。ヘルムを中和するためにヒールをトリムしたり、体重でステアリングする時は、セイル、ハル、フォイル上の空気と水の流れを乱さないように静かに移動する。風の変化に対する感度を高めるためにテルテールに注意し、わずかな風の変化であってもメインシートを常にトリムする。
強風時のリーチング
強風時のリーチングでは、ボートをフラットにすることがコントロールを保つ上で最も重要である。そして波を捉えるように努力する。速く走れば、見かけの風(アパレントウィンド)は弱くなり、リグにかかるプレッシャーが低くなるので、より安全である。
ボートがヒールしていると、ラダーの有効面が減ることと、ベイラーからの泡によってラダ−上のラミナーフロー(ラダーの表面を覆うように流れる層流)が失われる“スピンアウト”に陥る危険が高くなる。ラダ−の感覚が減少し、役に立たなくなる。ボートをフラットにするために体重を外に投げ出し、また泡を消すために風下にティラーをジャブする(素早く押す)ことで、素早くラミナーフローを取り戻さなければならない。
