10. セイリング・フィットネス
content  by  Michael  Blackburn reviewed  by  Todd  Vladich,  Pia  Bay,  Jacqueline  Ellis,
 Saratha  Bhai  Krishnan,  and  Sharifah  Shwikar  Aljunie
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 レーザー・セイリングには、高いレベルのフィットネスが求められる。――セイリング中は、厳しくハイクアウトし、次々とやってくる波に合わせてボートを操り、絶えずセイルをトリムし、パンプし続ける必要があるのだ。さらに、その間常に風と戦術に注意を払い続けなければならない!
 レーザーレースのためには、トレーニングのしすぎということはありえない。この章では、このスポーツが求める身体能力に応ずるための、陸上トレーニングについて述べていこう。

 レーザーの性能を最大限に引き出すためには、次のような能力が必要となる。
・最適な体重
・優れた柔軟性
・優れた筋力と持久力。
・適度な心肺機能の持久力
・適度な無酸素運動能力

 レースのためには、水上トレーニングは必須だ。そして、水上トレーニングに十分な時間を費やすことができない場合、陸上トレーニングはそれを補い、代用になる。また、不足している身体能力の特定要素に集中したい場合にも適している。
レーザー・セイリングには、高いレベルのフィットネスが求められる。――セイリング中は、厳しくハイクアウトし、次々とやってくる波に合わせてボートを操り、絶えずセイルをトリムし、パンプし続ける必要があるのだ。さらに、その間常に風と戦術に注意を払い続けなければならない!
 理想的な体重

 軽量セイラーは、オーバーパワーになり、ボートに「振り回される」ことになりやすい。セイラーは常に艇をコントロールしていなければならない!
 一方、過度に重いセイラーはボートを沈み込ませ、加速とサーフィングが制限されてしまう。
 つまり、セイリングのために働かすことができる脂肪のない重量、すなわち筋肉が必要であり、したがって、体重があって脂肪が少ないことが望ましい。脂肪は単なる「積載重量」に過ぎないのだ。
 では、最適の体重とは?
 1996年のオリンピックのレーザー・メダリストの平均体重は、78kgだった(当時は最高4kgのウェイト・ジャケットが許されていた)。勝つためには、78〜83 kgを目指さなければならないということだ。

体重を増やすためには
 体重が足りなければ、脂肪の少ない身体重量をつけることが目的となる。
 これは、ハイカロリー・ダイエット(11章参照)によるポジティブなエネルギー・バランス(つまり、消費エネルギーまたはカロリーが、エネルギー支出を上回る)、そしてレジスタンス・トレーニング(=筋力トレーニング)による筋肉の刺激によって達成される。この両方が必要であり、単独ではどちらも要求する結果はもたらさない。
 筋力トレーニング・プログラムは特に筋肉の肥大に最高の結果をもたらすことを目的とするが、これは後で述べる。

体重を減らすためには
 消費されるより多くのカロリーを燃焼させれば体重は減少する。秘訣は、レースとトレーニングに十分なエネルギーを保持しつつ、ネガティブなエネルギー・バランスを生じさせることである。セイリングのための主なエネルギー・ソースは脂肪ではなく炭水化物だから、これは炭水化物摂取を増やしつつ脂肪摂取を減らすことによって可能となる。これについては、11章で詳細に述べる。
 エネルギー摂取を制限しながら、軽度から適度の持久力エクササイズによってエネルギー支出を増やすためには、次のような運動が必要となる:
・運動の種類:サイクリング、ローイング、ランニング、スイミング、水中でのランニング、強風でのセイリングなど
・方法(持続期間と頻度):1回30分(つらければ減らす)、週に3回から始め、増やしていく。体重を減らすためには、運動強度より持続が重要だ。
・運動強度:最大心拍の60〜80パーセントの運動強度。これはだいたい220−(年齢)の心拍にあたる。

 運動の種類によって、カロリーの燃焼率は異なる。筋肉をより多く使うグループ(たとえばランニング)はより多くのカロリーを燃焼させる傾向がある。体重を減らすためには大きなトレーニング量が必要なので、オーバーユースによるケガの危険を減らすためにクロス・トレーニング(上記の運動を交互に行なうこと)が最適だ。
 体重が特に重いならば、最初のステージでは、サイクリング、ローイング、スイミングなどの非体重負荷運動を行ない、そして、後になってから体重負荷エクササイズの割合を増やしていく。
 レジスタンス・トレーニングはエアロビック・トレーニング(有酸素運動)と組み合わせることによって、体重減少効果を高めることができる。それは脂肪の少ない筋肉をつくることによる効果だ。脂肪の少ない筋肉は、安静状態でも脂肪より高い代謝量を持つ。高い代謝は、より多くのカロリーを燃やす。忍耐強く続け、そして、週につきせいぜい1kgの段階的な減量を目指すことだ。また、水分減少による減量(長い時間サウナに入るような)ではなく、脂肪減少による減量を目指さなければならない。水分減少または脱水状態では、能力を発揮することはできず、持続することもできない。

ジャッキーのラジアル・セイラーのための秘訣
 
 ジャッキーのラジアル・セイラーのための秘訣
 ラジアル・セイラーは、体重55〜80kgで、さまざまなスタイルや大きさにわたるが、どのくらいの体重が最適かは、セイリングすることが多いコンディションによって違う。
 ここオーストラリアでは、強風が非常に多いので、ラジアルの競技セイラーの平均的な体重は70〜75 kgだ。それに対し、軽風が多い地域では、60〜65 kgの平均体重が最適だ。
 総合的に競技に適した体重としては、私は70kgくらいを推薦する。
Jacqueline Ellis